エヴァ好きが読むべきおすすめの本「荒野のおおかみ」

孤独を感じたことのある全ての人におすすめしたい本。

荒野のおおかみ (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 1971/3/2
ヘッセ (著), 高橋 健二 (翻訳)

目次

荒野のおおかみ

「この現実社会がひどく馬鹿げたものに感じる、なぜ周囲はテレビを見たりくだらない話でそんな風に笑ってられるのかわからない」

なんという虚構の世界。圧倒的つらみ。

と一度でも思ったことのある人は読みましょう。

そして、そんなつらみと戦っているであろう全てのエヴァ好きも読みましょう。

なぜなら、「中二病うぜぇw」との揶揄を恐れずに言えば、この物語はエヴァが描く世界そのものであり、個と全の葛藤、現実世界と精神世界の葛藤、愛を渇望して病まない孤独な人々が見た世界のお話です。

人生の目的は自己自身の完成と形成ではなく、自己の解体、母への復帰、神への復帰、宇宙への復帰であると考える人間だと、思われるからである。

荒野のおおかみ

そんなゼーレ側、人類補完したい側の人間も読みましょう。

こじらせルサンチマン

この現実社会に市民として生きている我々は、仏陀にもディオゲネスにも、どちらの極にも振り切ることができない弱い生き物です。

狂うほどの熱情よりも日々の安らかさを、自分で選択する自由よりも誰かに支配される快適さを求めた、臆病なチキン野郎の集合体の社会。

そんな社会を軽蔑しながらも、そこに住む小市民を馬鹿にしながらも、自分もそこに属するしかできない臆病者で、そんな自分に絶望するのです。

いや、実を言うと本当のところは、この小市民の世界は、荒野のおおかみにとっては絶対的な憧れなのです。

物理的にそこに属していても精神的には属せない、いわゆる社会不適合者、社会的弱者が抱くルサンチマンなのです。

ぼくが特に学んだのは、こんな小さいおもちゃ、流行品、贅沢品は、ただくだらないいかものや欲深い工場主や商人の考案ではなく、それ相当のわけがあり、きれいで、多種多様で、いろんな物の小世界、あるいはむしろ大世界だということだった。こういう物はどれも、パウダーや香水やダンス靴に至るまで、愛に奉仕し、感覚をこまやかにし、死んだ環境に活気を与え、神秘的に新しい愛の器官を付与するという、唯一の目的を持っていた。

荒野のおおかみ

くだらないと思っていた、この世のあらゆる物、 贅沢品や流行歌や、恋人同士の享楽にも愛が垣間見えることを本当はよく知っています。

そんな愛を否定し、孤独を完全な勝利として、 市民の世界から逃亡した荒野のおおかみ。

でも本当は誰よりも愛を欲し、愛に飢え、孤独で独立した荒野のおおかみは、まさしく「世界の中心でアイを叫んだけもの」なのです。

東洋が捨てた個性、西洋が強化した個性

面白い一節がありました。

仏教の瑜伽では、個性という妄想をぬぐいさる正確なテクニックが発明されている。人間の演じる芝居は、さまざまで面白い。つまり、インドが拭い去るために何千年も努力した妄想は、西洋が強化するために同じくらい努力した妄想に、他ならないからである。

荒野のおおかみ

今はもう、東洋もほとんど全て西洋化され、個人や個性の確立を圧倒的な善として価値付ける風潮があるけれど、そろそろ極に触れてまた個より全が重要視される時が来るかもしれないですね。

世界と自己の境界線である自我を消滅させ、もうどろっどろのLCLに満たされた世界が来るかもしれません。

人体という器はもう要らなくなり、意識だけが統一され、また量子となって揺らぐ世界。

「続、そして終。非、そして反。」

シンエヴァ最終章。楽しみですね!!

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