絵を習ったこと無いし、スキルも無い。けど絵が上手くなりたい!
でも田舎すぎて通える範囲の絵画教室は2、3個しか選択肢が無い。
オンラインで何でも勉強できちゃうこの時代にわざわざ高いお金を払って交通費と時間をかけて通う必要ある?
など、ぐるぐる考えてましたが、とりあえず一番通いやすそうな場所にある絵画教室の体験に行ってみました。
初めての絵画教室はデッサンから
私は油絵というものに興味があったんですが、
絵の初心者はまずデッサンから
ということで、半ば強制的にデッサンの体験をしました。
教室に入ると
おお、なんかプロっぽい道具がいっぱい
こういうのとか↓
田舎だから受講生はシニアばっかりかと思いきや、美大狙いの高校生や、会社員ぽい人もいて意外と年齢層が幅広い。
鉛筆の削り方から習う
美術系の人ってなぜかカッターで鉛筆削るよね。
なんとなく知ってたけど、でもなぜかまでは深く考えたことのなかったその謎の行為から体験は始まりました。
削り方を教えてもらいながら初めての鉛筆削り。
青いのが先生の指導のもと削った鉛筆。
赤いのが、いつか家で見様見真似で削った鉛筆。
全然違うw
カッターで削る理由は、芯を通常よりも長く露出させることで長時間使える、且つ鉛筆を寝かせても描けるから。
りんごを描く
初めてのデッサンモチーフはりんごを選びました。
イーゼルとモチーフのりんごを前に椅子に座ります。
初めての環境で見慣れない道具を使って、白紙を前にするとどう描いていいのかさっぱりわかりません。
あれ、絵ってどうやって描くんだっけ?
ってなります。
まずは先生が軽くアタリを付けてくれ、それに沿って自分でも描いてみます。
一筆描いたらわりとススッと描き進められました。
大まかな輪郭が取れたら、そこから調子を載せていきます。
調子とか言われても、デッサン初心者だと
は?調子って何?
てなりますよね。
デッサン用語での調子とは、色の明暗や濃淡のこと。
りんごの明暗とか濃淡とか言われてもよく分からない。
絵を描かない人にとってはりんごは赤で、明るいとか暗いなんて考えたこともない。
でも白黒写真にするとわかりやすい。
赤という情報が取り除かれることによって、これまで見えていなかった物体の明暗や濃淡が見えてきます。
デッサンではこれを描くのです。
物体は光が当たることで私たちの目にモノとして見えています。
その光の当たり具合を描写することでモノを描き出すのがデッサン。
出来上がったりんごの絵がこちら。
初デッサンにしては上手く描けた気がする!!
教わったことメモ
陰と影の違いとか、接地面の暗さとか、反射光で明るくなる箇所とかは、独学でなんとなく分かってたけど、りんごの質感や重さ、裏側も描くというおよそ哲学的な概念は初めて教わりました。
そんなもんまだ描けないけど。
独学との違い
デッサンは独学でももちろん可能ですが、今回教室体験してみたことで大きく学びがありました。
独学との違いは、
- 学習と実践が同時にできる
- レベルに合った的確な指導
- 描く環境が整っている
① 学習と実践が同時にできる
独学だとまず
- デッサンとは何ぞや?
- どんな道具が必要なの?
- 何を描けばいいの?
- どうやって描けばいいの?
を調べるところから入りがちですが、
絵画教室の場合はすでにそこに道具もモチーフも環境もあり、全くの初心者でもすぐに始められる。
そして指導者が傍に付き、デッサンに使う道具や用語、描き方を実際に描きながら教えてくれます。
描き方に関しても、独学だと自らググって取りに行かなきゃならない情報が一瞬でたくさん入ってくる。
インプットの量とそれにかかる時間は独学よりも遥かに多く早い。
また、上手く描けないけど何が悪いのかわからないって時も、すぐに的確なアドバイスと技術的指導がもらえる環境にあります。
② レベルに合った的確な指導
これから絵を始める人など、何が分からないかも分からないっていう状態だと、指導者がいて学ぶ道筋を示してくれる環境は、非常に学習を進めやすいと感じました。
私はただ趣味でイラストを描いてるってだけで、絵を習ったことが無く、デッサンとかめんどくさそうな練習法は後回しにしてきました。
でも、絵の初心者はまずデッサンから、という絵画教室のスタンス。
用語の説明やデッサンの基本など、レベルにあった学習方法を体系的に教えてくれるので、
次は右かな左かな?と迷ってるヒマも無いほどにゴールへまっすぐ最短で導いてくれる気がしました。
趣味絵レベルの私は、ぐるぐるぐるぐる同じ散歩コースを歩いてどこに行きたいのかもわからない状態。
でも絵画教室で習うという行為は、絵の上達というゴールへまっすぐに導いてくれる道先案内人がいる!
そんな感じ。
それから、今回言われてなるほどと思ったのが
デッサン中随時、椅子から離れたり、絵を逆さまにしたりして、客観的視点を持つこと。
集中しすぎると主観が強くなり勝手な想像で描いてしまいがち。
と教わりました。
確かに後でデッサン本を見てみると同じようなことが書かれていたんですが、本で読むだけじゃ「へぇ~」と3秒で忘れそうな事柄も、経験と共に教わると「なるほど」と身に染みます。
こういう自分では気づけないことに気付ける客観的な視点が有る点も独学に比べると有利です。
③ 描く環境が整っている
自宅が絵を描くのに良い環境って人は現役絵描きでもなければなかなか無いと思います。
子供がいて、ペットがいて、家事をしないといけなくて、イーゼルを広げる場所も無く……
まあ、集中できない要素がいっぱいですよね家って。
絵画教室は、絵を描く為のスペース!!
しかも周りは絵が好きな人ばかり!!
私は周りに絵が好きな人なんてほとんど居ない環境で生きてきたので、絵が好きな人しかいないっていう絵画教室の環境がとても魅力的に思えました。
生まれる場所も、親も、通う学校も、出会う友達も選べなかった子供時代とは違い、今は自分の意志ひとつで好きな環境に身を置ける。
普通に生活してたら出会わない、絵が好きな人、絵が上手な人、絵が上手くなりたい人がここにはたくさんいるのか、と思うともうそれだけで通う価値がある気がします。
やっぱりデッサンは独学より通学?
と、独学より教室通った方が良いみたいに書いてきましたが、別にどっちでも良いと思います。
確かに通学の方がメリットは多いけど、それを補える努力と工夫力があれば独学でも全然大丈夫。
オンラインでデッサン添削してくれる人もいるし、イラストコミュニティだってたくさんある。
独学のデメリットを補える環境は自らつくり出すことができます。
ただ、それには強い強い精神力が必要。
独学の難しさはやっぱりモチベーションの維持、これに尽きますね。
私は努力とSNSが苦手なので、ひとまず3カ月だけでもお金出して通ってみようかな。
デッサンに使う道具
今回の体験で使用したデッサン道具の紹介。
先生曰く、デッサン用の鉛筆と言えば ステッドラーか三菱ハイユニの2択だそうです。
ステッドラー 鉛筆 ルモグラフ 製図用 12硬度セット 缶ケース 100 G12
美術の知識皆無でも、なんとなく三菱とステッドラーを好んで使ってた私えらい。
初心者だしまずは一通り道具を安く揃えたい!なら以下ので十分だと思います。
私も家にあるのはこういう安いセットと百均のスケッチブック。
それから教室で使った教本はこれ。
読むより描け!なのでデッサン本は何か1冊あれば十分かな。