カフェスケッチ
カフェスケッチって何?
文字通りカフェでスケッチすることなんですが、カフェじゃなくても街中で行きかう人々をスケッチすることを広義でカフェスケッチと称すこともあります。
公園でスケッチしてる人はよく見かけますが、カフェの場合、日本だと人口密度の関係から空間が狭い場合が多く、席と席の距離も近いのでやりにくいって人も多いでしょう。
なので別にカフェにこだわらなくてもファミレスとか公園とか好きなところでやったらいいんですが、
そもそも人混み苦手なんだよね
おうち大好き引きこもり派だからカフェスケッチは向かないかも
という人には、おうちでできるGSVスケッチや動画スケッチをおすすめします。
GSVスケッチ
GSVスケッチとはグーグルストリートビュー(Google Street View)スケッチです。
グーグルマップで適当な場所を検索して、ストリートビューに切り替えてみましょう。
行き交う自然な様子の人々がわんさかいるので、これをスケッチしましょう!!
ストリートビューを見ながら描く対象を探すわけですが、描きたい対象が見つかった時、何かしら惹かれたものがあったから「これ描きたい!」と思ったのでしょう。
その惹かれた要素をメモ程度に書いとくのもいいと思います。
動画スケッチ
Youtubeで「walk in」で検索してみてください。
街歩きの散策動画がたくさん出てきて、世界のいろんな都市を歩く人々の様子が見れます。
日本ならJapan Walk、NYならAfraz Exploresなどがおすすめ。
動画だと動きがある分どんどん画面が変わるので、実際のカフェスケッチに近いかな。
スケッチをやる意味って?
スケッチは自然からアイディアを抽出するために行います。
自然な日常から、人・物・風景の印象をとらえてアイディアを抽出し、それを自身の創作に活かすための行為です。
色・形・表情・動作、何を印象として捉えるかは人それぞれ。
ネタ集めみたいなもんだね
なので全く綺麗に描かなくて良いです。
アイディア抽出が目的なので自分だけが分かるように大雑把に描いて全然OK。自由です。
その大雑把な描画が魅力的だったりするんですが、私の場合は印象を捉えるスケッチをしたあと、線を整えて色を塗って清書もして楽しんでます。
こんなふうに。
- スケッチで簡単な印象の抽出に慣れる
↓ - 風景も込みでスケッチしてみる
↓ - 想像的・創造的な要素を追加してアレンジしてみる
こんな流れでスケッチ習慣をアップデートさせていくとさらに絵力もつくでしょう。
おそとスケッチ vs おうちスケッチ
外に出てスケッチする場合、
- 光・音・匂いといった外界の刺激
- 人々の動きから得られる生命の躍動
- 奥行から得られる立体感
といった要素も印象として知覚することができるという利点があります。
インドア派のためのおうちスケッチですが、やはり外の方が得られる情報は多いので、たまには外出しておそとスケッチにも挑戦してみましょう。
手塚治も以下のように言っています。
職場や学校までの乗り物のなかとか、横断歩道で止まったとき、身近にあるこれというものを、つくづく眺めるようにするとよい。どうせ、ぼんやりしている時間なのだから。
向かいに座っている乗客をさりげなく見つめよう。信号で停止しているタクシーやトラックを見つめよう。行きずりの店のかまえや、民家の全景などを、毎日、あきずに見つづけよう。
この服のここに、こんなアクセサリーがついているな。いまはこんな柄が流行っているのか。この車はバカに形がよいな。あの家の屋根の勾配は急だな。
そういった印象を、つとめて、心のなかにしまいこむように心がける。もちろん、こまかい点はどんどん忘れていってしまうが、何か月かたつと、たとえば車という観念といっしょに、車のぼんやりした形が、すぐうかんでくるようになる。つまり映像化に慣れたわけだ。
こういう心のデッサンを、本物のデッサンと並行してやっていると、たいへんな進歩になる。
『手塚治虫のマンガの描き方』
「どうせぼんやりしている時間」があるなら、スケッチしてみようー!!